この記事はこのような疑問を持っている方に向けて書いています。
地頭力を鍛えるためにフェルミ推定の問題を日々解いているのですが、今回は「消防署の数」という問題を解いてみたので、今回はその解くまでの過程と、実際の消防署の数を解説していきます。
フェルミ推定の推定方法や、実際の答え合わせとして活用してみてください!
(実際の答えのみを知りたい方は、目次の「現実性検証」をクリックしてください!)
フェルミ推定の5つのステップ
フェルミ推定は下記5つのステップで解いていきます。それぞれステップ毎に解説していきます。
STEP | 詳細 | |
1 | 前提条件 | 解く問題の前提条件を定義する |
2 | アプローチ設定 | どういったアプローチ方法で数値を推定していくか、基本的な計算式を定義する |
3 | モデル化 | 計算の精度を上げるために、アプローチ設定で定義した計算式を分解する |
4 | 計算実行 | モデル化で分解した計算式で計算をする |
5 | 現実性検証 | 実際の数値と合っているか確認する |
そもそもフェルミ推定のやり方がわからないという方は下記の記事からご覧ください!
前提条件
「消防署の数」を今回は、
- 「日本全国にある消防署の数」
として定義し計算しました。
アプローチ設定
次にどういったアプローチで計算するか、基本的な式を作ります。
消防署は人々が安心して暮らすために必須な公共機関です。
そのため、日本全体の中で一定の距離間をもとに消防署が存在していると推定できるため、
- 日本の総面積 ÷ 消防署1箇所当たりの面積
で消防署の数を求めていきましょう。
モデル化
ここからはアプローチ設定で定義した計算式を、計算の精度を上げるために分解していきます。
面積
日本の総面積は38万km2です。(※フェルミ推定する上でのベース知識)
消防署1箇所当たりの面積
消防署1箇所あたりの面積を求めるに当たって、「火事が発生したら何分以内に駆けつけなければならないか」という考えをもとに推定してみました。
人命に関わることですし、遅くとも20分以内に駆けつけられる必要があると考えると、時速30kmで向かう場合、半径10km圏内が消防署1箇所あたりの面積だと考えられます。
円の面積は「半径 × 半径 × π(ここでは3とします)」なので、消防署1箇所あたりの面積は300km2と求めることができました。
計算実行
モデル化で定義した数字で計算すると、合計で「1,266箇所」と推定できました。
日本の総面積 ÷ 消防署1箇所当たりの面積
= 38km2 ÷ 300km2
= 1,266
現実性検証
今回推定した数字を、実際の数字と比べて検証してみましょう。
推定値 | 1,266 |
実際の値 | 1,719 |
総務省消防庁によると、平成30年時点で現在日本全国には消防署が1,719箇所あると記載されており、今回推定した数字は実際の数値とまずまず近しい結果となりました。
いかがだったでしょうか。
面積ベースで求める方法もフェルミ推定でよく用いられる方法なので、複数の問題を解いて解き方をマスターしていきましょう!
また、他にもフェルミ推定の例題と解答一覧をまとめておりますので、他の問題に挑戦したい方はぜひ下記のURLから問題を探してみてください!