コメダ珈琲の1店舗当たりの売上はいくら?【フェルミ推定例題&解答】

Aさん
コメダ珈琲の1店舗あたりの売上っていくらなんだろう?
Bさん
コメダ珈琲の1店舗当たりの売上はフェルミ推定でどうやって求めればいいのかな?

この記事はこのような疑問を持っている方に向けて書いています。

ヒロ
こんにちは!本日も「Boooost」をお読みいただきありがとうございます。運営者のヒロです。

地頭力を鍛えるためにフェルミ推定の問題を日々解いているのですが、今回は「コメダ珈琲の売上」という問題を解いてみたので、今回はその解くまでの過程と、実際のコメダ珈琲の売上を解説していきます。

フェルミ推定の推定方法や、実際の答え合わせとして活用してみてください!

フェルミ推定の5つのステップ

フェルミ推定は下記5つのステップで解いていきます。それぞれステップ毎に解説していきます。

STEP 詳細
1  前提条件  解く問題の前提条件を定義する
2  アプローチ設定  どういったアプローチ方法で数値を推定していくか、基本的な計算式を定義する
3  モデル化  計算の精度を上げるために、アプローチ設定で定義した計算式を分解する
4  計算実行  モデル化で分解した計算式で計算をする
5  現実性検証  実際の数値と合っているか確認する

(出典:現役東大生が書いた地頭を鍛えるフェルミ推定ノート

ヒロ

そもそもフェルミ推定のやり方がわからないという方は下記の記事からご覧ください!

フェルミ推定とは?例題と解答でやり方をマスターして地頭力を鍛えよう

 

前提条件

「コメダ珈琲の売上」を今回は、

  • 「コメダ珈琲の1日の売上」

として定義し計算しました。

アプローチ設定

次にどういったアプローチで計算するか、基本的な式を作ります。

売上高の計算になるため、売上高を求める計算式は「注文数(来客数) × 客単価」です。
そのため、

  • 「コメダ珈琲の1日の注文数(来客数) × 客単価」

という計算式がベースになります。

モデル化

アプローチ設定で定義した計算式を、計算の精度を上げるために分解していきましょう。

コメダ珈琲の1日の注文数 (来客数)

飲食店の注文数(来客数)を求めるには下記のような計算式で求めることができます。

キャパシティ × 稼働率 × 1時間当たりの回転率 × 営業時間

【用語解説】

  • キャパシティ:文字通り店のキャパシティのこと。座席数やレジの台数など。
  • 稼働率:キャパシティが平均どれだけ稼動しているかの割合。例えば座席が10個あり平均で5席はお客さんがいるとすると稼働率は50%。
  • 回転率:特定の時間あたり、お客さんがどの程度滞在しているかの割合。例えば平均2時間滞在する場合、1時間当たりの回転率は「1時間 ÷ 2時間 = 0.5」となる。

この式をベースに数字を代入していきましょう。

客単価

また、コメダ珈琲は朝コーヒー1杯頼むとパンが付いてきたり、ランチメニューも充実させるなど、時間帯によって店の客単価が変わってくることが予想されます。

コーヒー単品のお客さんは大体600円前後、ランチタイムは1,000円前後とします。

数値定義

上記整理の下、時間帯ごとに分解した要素がどうなるか整理してみました。

7:00~10:00 10:00~14:00 14:00~18:00 18:00~23:00
 客単価  600円  1,000円  700円  800円
 キャパ  50人  50人  50人  50人
 稼働率  80%  60%  60%  50%
 回転率/時  0.7  0.7  0.7  0.5
 営業時間  3  4  4  5

※ロジック
客単価:コーヒー1杯の値段は600円前後のため、モーニングやお茶の時間帯は600~700円とし、ランチや夕食の時間帯は食品メニューを注文する人が増えると考え800~1,000円とした。
稼働率:朝がピークで夕方から夜にかけて稼働率が下がると仮定
回転率/時:ピーク時90分制としていたため、1時間当たりの回転率に直すと0.7(60分÷90分)。夜は空いて長く滞在する人も増えそうと考え0.5(60分÷120分)とした。

計算実行

モデル化で定義した数字を全て掛け合わせると、合計の売上高は「243,200円/日」となりました。

7:00~10:00 10:00~14:00 14:00~18:00 18:00~23:00
 客単価  600円  1,000円  700円  800円
 キャパ  50人  50人  50人  50人
 稼働率  80%  60%  60%  50%
 回転率/時  0.7  0.7  0.7  0.5
 営業時間  3  4  4  5
 売上  50,400円  84,000円  58,800円  50,000円

現実性検証

今回推定した数字を、実際の数字と比べて検証してみましょう。

 推定値  24.3万円
 実際の値(2021年2月時点)  33.3万円(※)

コメダ珈琲の直営店の売上が39億円、店舗数が32店舗というデータから、1店舗当たりの年間の売上は1.2億円、日商は33.3万円となります。

推定値と実際の値がずれてしまった要因は回転率を低めに推定してしまったことかと思います。(客単価は800円のためずれ無し)

もし仮に回転数を0.7~1回転/時としていたら、日商は約34万となり、実際の数値とかなり近しい値となっていました。
カフェは長居する人もいるものの、平均して1時間当たり1回転として計算すると良いかもしれませんね。

7:00~10:00 10:00~14:00 14:00~18:00 18:00~23:00
客単価  600円  1,000円  700円  800円
キャパ  50人  50人  50人  50人
稼働率  80%  60%  60%  50%
回転数/時  0.7
 →1
 0.7
 →1
 0.7
 →1
 0.5
 →0.7
営業時間  3  4  4  5
売上  50,400円
 →72,000円
 84,000円
 →120,000円
 58,800円
 →84,000円
 50,000円
 →70,000円

いかがだったでしょうか。
コメダ珈琲だけでなく、よく行く飲食店やカフェの売上を推定してみて、地頭力を鍛えていきましょう!

また、他にもフェルミ推定の例題と解答一覧をまとめておりますので、他の問題に挑戦したい方はぜひ下記のURLから問題に挑戦してみてください!

>> フェルミ推定例題&解答記事一覧へ

出典 / 参考文献